2020年10月4日日曜日

歩いてドイステープへ(モンクトレールに挑戦) by 米澤

久々にTESのイベントが企画された。
ドイステープ山の裏道モンクトレイルを登ってみようということだ。

前夜の豪雨が嘘のように、晴れ晴れとした朝を迎える。
この企画の参加者は総勢8人。
日本人5人
タイ人2人
中国人1人
である。
私はついうっかりと寝坊してしまい、15分の遅刻をしてしまった。
すでに準備万端整えて、教室で待ち受ける皆さんに平謝りして、いざ出発。




通りかかった1台目のソンテウバス🚌を止めるが、向かう方向が違うということで交渉決裂。
続いて2台目のソンテウを止める。
今度は無事に交渉成立。8人全員が乗り込む。





すがすがしいチェンマイの朝を一路裏山道に向かう。
ルンルン気分で話しに花を咲かせていると、ソンテウが止まる。
ここで降りろと運転手はいう。
降りてみると、以前来た時と全然風景が違う。
ここが裏道の入口か、と運転手に聞いてみるがそうだという答えが返っくる。
三差路になっていて、どちらに行ったらいいか分からない。
タク先生が携帯の地図を片手に調べて、こっちの道だと目星をつけて歩きだす。
参加者は文句ひとつ言わずに、タク先生のあとににぎやかにおしゃべりをしながら従う。
降車の地点から10分ほど歩いて、ようやく見覚えのあるモンクトレイル案内掲示板が見えてくる。

だが、しかし、、、
掲示板の前はネットで遮断されてる。

どうして?

いまさら引っ返すなんでできはしない。
この高揚した気分をおさえることなんてできない。
不安がふとよぎる。

その時タイ人の参加者が機転をきかせる。
「さっき白人が入って行くのを見ました。立ち入り禁止とは書いてないし、僕が先に歩くので心配しないでください。」
一同ホッとしてうなずく。
いよいよ山歩きが始まる。





緑に覆われた山道は爽快だ。
足元に注意しながら歩くことに慣れるにつれ、日本語、タイ語、英語のおしゃべりが飛び交う。
国際色豊かなパーティだ。

おしゃべりばかりに夢中になると、巨木が道を遮り頭をぶつけそうになる。


また木の枝が道を塞いでいたりする。
頭に注意して! 
前を行く人から声がかかる。








人2人すれ違うのがやっとという細い道も、最初はにぎやかだったが次第に静かになる、最後には黙々と足を運ぶようになる。
疲れが見えたので、ここで小休止する。
山歩きは初めてという生徒さんもいた。
しばしば立ち休みさせて疲れを取ろうとするが、4,5回の休憩の後とうとう足のマメがつぶれてしまった。
さらに身体が疲れ過ぎて吐き気がしてきたというので、この中間地点のお寺でタクシーを拾い私も一緒に下山することにする。
タク先生たちのグループはそのまま頂上をめざして登っていくことにする。







一緒に下山すると聞いて、シンディさんはホッとしたように笑顔になった。

山腹にあるお寺の集会所の軒下に身を寄せ足を投げ出して休んでいると、集会を終えたお坊さんが話しかけてくる。
事情をシンディさんが話すと、お坊さんは同情して周りの人に声をかけて、今下山しようとしている檀家の人の車に乗るように勧めてくれる。
シンディさんは気さくに誰にでも話しかける。
そういう人の周りには、必ず助けてくれる人が現れる。
英語を話せないのに、1人で世界8か国を旅してきたシンディさんのキャリアが、こういう困った場面で力を発揮する。

檀家の中年夫婦の方は快く私たちを乗せてくれた。
2人とも屈託ないシンディさんをすっかり気にいったらしく、さかんに話しかけてくる。
どこから来たのか、何歳か、この山を歩いて登ろうとしたのか、チェンマイにはどのくらい住んでいるのか、、
矢継ぎ早に英語で質問が飛んでくるが、英語を習って半年あまりのシンディさんは、ためらいなく答えてますます中年夫婦の方から好感をもたれたようだ。

別れしなガソリン代を払おうとしたが、受け取らなかった。
吐き気を訴えていたシンディさんは下山してすっかり元気になり、ランチの日本料理をおいしそうに食べていた。



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